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アガサ・クリスティの作品に検察側の証人というのがある。
私が若かりし頃(もう20年位前)、学祭のライブ(バンドをやってた)の時、他のバンドの人が同名のさだまさしの歌を歌っていた。
当時好きだった人が私が座っているところに声をかけてきた、「なんか気になった曲あった?」と。歌詞の内容は歌詞にも出てくる芥川龍之介の「藪の中」をモチーフにしている作品です。



「検察側の証人・・」と答えると、相手の顔は少々こわばった。
なぜなら当時の私は彼の友達に好意を持たれ、私はその彼が好きで、という複雑な状態にあったからだ。

恋がままならない彼の友達は私のことを誰にでも優しくするといっていたのだろう、私もその渦中の中でどうにもならない思いにもがき悩んでいた。そして私の好きだった相手はその双方の気持ちを知り、また私に好意を持ちながらも苦しんでいた。

よく恋愛相談にありそうな内容ではあるだろうけれど。

検察側の証人(YouTube)


検察側の証人 作詩・作曲 : さだまさし

あいつを棄てた女は
今頃別の男の部屋で
おそらく可愛い涙混じりに
鮮やかな嘘を身にまとっている
自分の何処が魅力か
数え尽くして知り抜いていて
あいつの悲しい程の純愛を階段昇る様に
踏みつけて行った踏みつけてった
恋はいつでも必ず独りぼっちの影踏みゲーム
足元にあるのに追いつけない
追えば追う程きっと取り残されてゆく
気がつけばいつも夕暮れ

違うわ別れた夜のあの娘の姿
見てないからよ
一晩私の部屋で泣いて
血を吐く程に泣いて
謝り続けていたわ
確かにそれはあの娘の
心変わりがすべてだったわ
けれどもあの娘なりにいつも
一所懸命いつも
生きようとしてる生きている
恋はいつでも必ず両刃の剣と同じ
傷つかない方がきっと嘘をついてる
斬りつけていった方が
斬りつけられた方より
傷つく事だってあるはずよ

あの娘を棄てた男は
今頃別の女の部屋で
自分の掌の広さと懐の狭さを
身に浸みているさ
あの娘は自分の姿を
口に出すのが下手だったから
男はあんなにすてきなひとを
酒を変える様に
飲み捨てて行ったに決まってる
恋はいつでも必ずあみだくじみたいなものさ
たどる奴以外は道程を知らない
ひとしきり風吹けば
風紋が消える様に
見て見ぬふりの藪の中

三者三様の思いがあり、葛藤がある。
各々の思いはどれも真実で別に誰が嘘を付いてるというわけでもないのだ。

その立場立場でできることできないことがあって、「嘘をついてる人間」以外の人間は同じように傷をおうこともあるように思う。

誰を責めるというわけでもなく。

歌詞の最初に出てくる男性の、その相手の女性を見ているその友人の主張、そして最後に出てくる別の男性の話。皆違う視点から見ている。

私も最近少々、二番目の「女友達」の気持ちになった。
シチュエーションは違うけれど。

別に一番目の男性のことを否定しているわけではないのだ。
その痛みだってわかった上でのことだ。

でもそれはきっと、一番目の男性からしてみれば「こんなに苦しい思いをしているのに」と思うんだろうね。

その「彼女」の痛みも、「彼」の痛みもわかる。
でも「彼女」の痛みを「彼」になげかけられたところでそのことは渦中の当事者は苦しいのだろうけれど。

そしてもしわかっていても、その痛みが拭い去れないから、「彼」の発言があったのだろうというのは想像できるけれど。

人の気持ちは一つのものでできているわけではないからね。

この曲を久々に聴いた後、償いという曲も聴いた。
償い


作詩・作曲:さだまさし


 月末になると ゆうちゃんは薄い給料袋の封も切らずに
 必ず横町の角にある郵便局へとび込んでゆくのだった
 仲間はそんな彼をみてみんな貯金が趣味のしみったれた奴だと
 飲んだ勢いで嘲笑っても ゆうちゃんはニコニコ笑うばかり

 僕だけが知っているのだ 彼はここへ来る前にたった一度だけ
 たった一度だけ哀しい誤ちを犯してしまったのだ
 配達帰りの雨の夜 横断歩道の人影に
 ブレーキが間にあわなかった 彼はその日とても疲れてた

  人殺し あんたを許さないと 彼をののしった
  被害者の奥さんの涙の足元で
  彼はひたすら大声で泣き乍ら
  ただ頭を床にこすりつけるだけだった
 
  それから彼は人が変わった 何もかも
  忘れて 働いて 働いて
  償いきれるはずもないが せめてもと
  毎月あの人に仕送りをしている


 今日ゆうちゃんが僕の部屋へ 泣き乍ら走り込んで来た
 しゃくりあげ乍ら 彼は一通の手紙を抱きしめていた
 それは事件から数えてようやく七年目に初めて
 あの奥さんから初めて彼宛に届いた便り

「ありがとう あなたの優しい気持ちは とてもよくわかりました
だから どうぞ送金はやめて下さい あなたの文字を見る度に主人を思い出して辛いのです あなたの気持ちはわかるけどそれよりどうかもう あなたご自身の人生をもとに戻してあげて欲しい」
 
  手紙の中身はどうでもよかった それよりも
  償いきれるはずもない あの人から
  返事が来たのが ありがたくて ありがたくて
  ありがたくて ありがたくて ありがたくて
 
  神様って 思わず僕は叫んでいた
  彼は許されたと思っていいのですか
  来月も郵便局へ通うはずの
  やさしい人を許してくれて ありがとう
 
  人間って哀しいね だってみんなやさしい
  それが傷つけあって かばいあって
  何だかもらい泣きの涙が とまらなくて
  とまらなくて とまらなくて とまらなくて


涙出ました・・。
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